ブックタイトル夢ぷらざ vol44

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概要

夢ぷらざ vol44

牛尾煙火製造所は、県内で唯一花火の製造から打ち上げまでを手掛ける花火屋。明治40年に創業してから100年以上、職人の手仕事による花火づくりを続けています。1つの玉を作るのに乾燥の期間も含めて、最低でも1カ月以上をかけています。花火大会などで使用される花火の多くが海外製といわれる業界で、メイドイン広島を背負う同製造所がこだわるのは、安全性です。「品質の良さの一つは着火の確実さです。火がきちんとつかなければ玉が上空で開かずにそのまま落ちてきたり、地上から低い位置で破裂したり、花火の色や光がまばらになったりします。夜空で開花する形と繊細な光の一つひとつは、職人が手作りするからこそ成せる技なんです」と4代目の花火師・牛尾彰彦さん。また「適切な高さで開くことは、美しさだけではなく安全性の面でも大切なこと」と話します。このほかにも花火の種類や打ち上げの順番、タイミングなどの構成を考えるのも花火師の仕事。牛尾さんは「その都度演出を変えるので、全く同じ順番で同じ花火が打ち上がることはない」ときっぱり。「毎年担当させていただいている花火大会でも、毎回求められることは違います。地域やイベントのPR、盛り上げのお役に立てるような演出ができるかどうかが、難しいところでもあり、腕の見せ所です」と目を輝かせます。「花火はあくまで観る方が主役。正しい観方というものはないと思いますが、色の鮮やかさや形の美しさに注目するというのもありますよ」と教えてくれました。一つひとつ、手作業で丁寧に作られていく牛尾煙火製造所牛尾彰彦さんこの花火を作ったのは私です!繊細かつダイナミックな大輪は熟練職人の技と心意気の結晶一玉一玉に想いを込めて作り続けて100年以上4