ブックタイトル夢ぷらざ vol54
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夢ぷらざ vol54
広島県の特産品の一つである「わけぎ」は、ねぎと玉ねぎの雑種で、βカロテンが豊富な緑黄色野菜。全国的に産地が少なく、大変稀少です。広島県は全国収穫量の6割を占めている生産高日本一の地であり、市場には「広島わけぎ」として出荷しています。県内で栽培されるようになったのは明治初期ごろから。気温が低いと生育が鈍るため、関西以西での栽培が盛んであり、とりわけ瀬戸内海に面する広島県の島しょ部は古くから有数の産地として形成されてきました。これは、砂地の土壌と年間降水量が少なく温暖な気候が、わけぎの栽培に適していたためです。なかでも、尾道市向島町岩子島は、島内の多くの場所でわけぎ畑を目にできる、まさに「わけぎの島」。ピーク時の約35年前には島内160戸ほどで栽培が行われ、年間1500トンを出荷していたそうです。現在は生産者数84戸、出荷量240トンにとどまっていますが、JA尾道市では平成22年から新規栽培者向け講習会「わけぎ塾」を開催し、生産者と生産量の増加を目指しています。香りまろやかでやわらかな味わいの広島わけぎは、冬になると栄養が凝縮します。「広島わけぎは年中出荷されていますが、特に冬の寒さの中で育ったものは甘みとうま味が増しておすすめです」とJA尾道市わけぎ部会の三阪さん。市場に出回る量が多いのは10月?11月、2月末?3月頃です。一年で最もおいしい季節を迎える広島わけぎを、ぜひ味わってみてください。2017年、ブランド化50周年を迎えた「広島わけぎ」。瀬戸内の恵みが詰まった、隠れた名産品をぜひ。【広島わけぎ】vol.118